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<令和>4年2月27日版

ペットの災害対策 Q&A

1 避難編
2 準備編

 1 避難編
Q. 避難とは
A.  言葉通り「難」を「避」ける事で、安全を確保する事です。避難所に行く事だけが避難ではありません。水害時などに安全を確保するために、高い所に行く垂直避難なども含みます。また、家屋の倒壊や二次被害などの危険が無い場合に、自宅で避難生活を送る事を在宅避難と言います。在宅避難の場合でも災害拠点で支援物資などを受け取る事が出来ます。横浜市の開設する避難所だけでなく親戚や知人の家などの避難場所を確保しておく事で、避難生活の選択肢が増えます。
Q. 震災と風水害で避難する場所は一緒ですか?
A.  台風や土砂災害の時の避難所は、主に震災で開設される地域防災拠点とは違う場所の事があります。ご自身のお住まいはどこの避難所に避難すれば良いかを、震災時と風水害時の両方で確認しておくと良いでしょう。また、お住まいの地域のハザードマップを確認し、想定されている被害等に応じ、ペットの事も考慮したマイ・タイムライン(避難行動計画)を作成しておきましょう。避難所でのペットの扱いも、併せて確認しておくことをお勧めします。


     参考リンク 横浜市 地域防災拠点
            横浜市 風水害時に開設される避難場所について
            横浜市 マイ・タイムライン


Q. 地域防災拠点とはなんですか?
A.  大規模な震災の時に開設される避難所の事です。多くは市立の小中学校です。発災直後に避難者が必要な最低限の食料や水、生活用品や防災資機材の備蓄がしてあります。また、行政からの情報や救援物資の提供などの役割も持っています。
 運営はその地域で暮らす市民が集まって作る地域防災拠点運営委員会で行います。日頃から、ご自身の避難する予定の拠点での防災訓練等、地域の防災活動に積極的に参加し、具体的な飼育場所やルール等について事前に確認しておきましょう。
Q. 同行避難とはどういった避難ですか?
A.  安全な避難所までペットを伴って一緒に避難する事ですが、避難所生活をペットと同じ場所で過ごす事は通常できません。テントなどを用意してペットを一か所に集め、一時飼育場所として、そこで管理します。この場合のペットのお世話は飼い主さん達自身が行います。
 似た言葉で同伴避難という言葉があり、こちらは一般に人とペットが同じ場所で避難所生活を送る事を指します。現在、同伴避難が可能な避難所はほとんどありません。


     参考リンク 横浜市 ペット同行避難


Q. 同行避難が推奨される理由は何ですか?
A.  動物愛護の観点からだけでなく、飼い主さんと離ればなれになってしまった場合の保護や返還の難しさが挙げられます。また、放浪動物が人にケガをさせるなどの被害を防ぐ事や、感染症や排泄物が環境を汚染する事を防ぐという理由もあります。
Q. なぜ同伴避難ではなく同行避難なのですか?
A.  動物にアレルギーのある方や動物の苦手な方もいるからです。たとえ小型犬や猫でも動物が怖い方もいらっしゃいます。ただでさえストレスのかかる避難所生活では、鳴き声や臭いもトラブルのもとになりかねません。避難所では価値観の多様性に配慮する必要があります。
Q. ペットとはぐれてしまった時、ペットはどうなりますか?
A.  飼い主さんとはぐれたペットが保護された時には、基本的に横浜市動物愛護センターか動物救援センターに収容されます。保護されたペットの情報は動物愛護センターのホームページに公開される予定です。また、ペットが負傷している場合は、(公社)横浜市獣医師会の会員の病院が動物救援病院としてペットの収容、治療に当たる事になっています。
 ペットを引き取る際にマイクロチップや迷子札がない場合、飼い主さんとペットが一緒に写っている写真などがあると引き渡しがスムーズに出来ると思います。
Q. 避難所で気を付ける事はありますか?
A.  ペットが集まる場所では感染症に注意する必要があるので、普段から外部寄生虫(ノミ・ダニ)対策やワクチン接種を行っておきましょう。また、避難所ではペットもストレスがかかります。普段から基本的なしつけをし、飼い主さんと離れた生活やケージに慣らしておく必要もあるでしょう。ケージやキャリーバッグ(クレート)に日頃から慣らしておく、クレートトレーニングもストレスの軽減につながるでしょう。
 人もペットもストレスがかかる避難所生活では些細な事もトラブルの原因になります。その中でも普段からペット関連での苦情で多いものが、特に問題となることが考えられます。普段から多い苦情として糞尿関連や臭い、鳴き声などがあげられます。また、咬傷事故やひっかき事故など人やペットへの傷害にも注意する必要があります。
Q. 災害時の自助・共助・公助とはなんですか?
A.  自助とは自分自身または家族の力で災害時の課題に対処する事です。共助とは自治会や学校区など顔の見える範囲の地域コミュニティで、力を合わせ問題を解決していく事です。公助とは公的機関が個人や地域では解決できない問題を解決する事で、国や地方自治体の助けを指します。
 自治体も被災している状況では、公助がすぐにいきわたるとは限らないので、災害対策では自助と共助が重要になります。災害時にはどうしても人に対する支援が優先されるため、ペットの災害対策では特にその傾向が強くなります。

 2 準備編
Q. ペットのためにどのようなものを準備しておけば良いですか?
A.  避難所ではペット用品の備蓄は無いと考えた方が良いでしょう。また、災害規模によっては支援物資が届くまでに相当の日数を要します。そのため、1週間分程度の食事や水、普段から飲んでいるお薬などは必須です。動物病院での診療や処方薬の記録もあると良いでしょう。
 リードや首輪、キャリーケースも必須です。その他に普段何気なく使っているペットシーツや食器、水の容器なども必要になります。ペット専用ではないですが、ガムテープや新聞紙、風呂敷なども準備しておくと良いでしょう。
 ペットとはぐれてしまった時に備えて、ペットの写真などもあると役に立つと思います。
Q. 普段からしておいた方が良い予防などはありますか?
A.  避難所ではペットが集まるいわば集団生活となります。そうなると普段より感染症のリスクが高くなります。予防できる病気のワクチン接種が推奨されます。また、外部寄生虫(ノミ・ダニ)の予防もしておいた方が良いでしょう。この二つは集団生活マナーと言えるでしょう。特に家から出ない猫ちゃんの場合に、普段予防していないケースが多いため注意が必要です。
Q. マイクロチップとはなんですか?
A.  個体識別法の一つで小さなチップを体内(主に首から肩の背中側の皮膚の下)に埋め込みます。チップには世界で一つの番号が記憶されており、専用のリーダーで読み取れます。その番号を飼い主さんの情報と一緒にデータベースに登録しておく事で、離ればなれになったペットと飼い主さんを繋げるツールになります。ただし、GPSとは異なり装着していても位置情報は分かりません。そのため、確実にデータベースに登録しておく事が必要です。
 迷子札と違いはずれてしまう事がない代わりに、外見上はチップがある事がわかりません。両方の短所を補うために併用する事をお勧めします。


     参考リンク 環境省 犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A


Q. ローリングストックとはなんですか?
A.  家庭で、災害時に備えた食品などの備蓄方法のひとつです。 普段、利用するフードなどを備蓄フードとし、製造日の古いものから使い、使った分は新しく買い足して常に一定量の備えがある状態にしておくという方法です。一度このサイクルを作ると特に意識せずに備蓄を作れ、無駄が出にくいメリットがあります。
ドライフードはローリングストックと相性の良いフードです。またこの考え方を利用して、普段から服用しているお薬(心臓病のお薬など)がある場合、ギリギリではなく常に1週間ほどの余裕を持って処方してもらうのも良いでしょう。
Q. クレートトレーニングとはなんですか?
A.  クレートとは元々、「箱」というような意味を持つ言葉で、ペットの入るケージやキャリーバッグを指します。このクレートに慣らす事をクレートトレーニングと呼びます。日頃の生活の中でクレートを「安心できる場所」とする事で、避難時のストレスを軽減することが期待されます。また、普段のお留守番にも効果があると考えられています。


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