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動物を飼う前に、先ず獣医師に相談を

分類

新聞広告

掲載媒体

朝日新聞

掲載日

平成8年3月24日

 人と動物が生活を共にするとき、お互いの条件や気が合わなければ両者が不幸を味わう結果となります。この場合どちらかといえば弱い立場にある動物の方がより悲惨な経験をするのは明かです。

 動物から飼い主を選ぶことはできません。人間だけに選ぶ権利が許されているのです。従ってその責任はきわめて重大といえるでしょう。無思慮に動物を飼い、お互いが不幸な結果になったとしたらその責任は我々人間側にあるのです。

 最近ハスキー犬やゴールデンレトリーバーなど大型犬を後先考えずに飼う傾向がみられます。しかし大型犬を飼う以上は多大な義務と制約が飼い主に課せられます。躾や運動、食事、皮毛の手入れなど猫や小型犬とは比べものにならない程の配慮と犠牲を覚悟する必要があります。現在の日本の住宅事情、家族構成、家庭状況を考えると決して安易に手を出せる種類でないことだけは確かです。

 動物を飼うに際して、予めどのような動物、どのような種類がその家庭に適しているかを慎重に検討することはきわめて重要なことです。そのためには、動物を飼う前にぜひ獣医師の門を叩いてください。動物はもちろんのこと、飼い主の不幸を未然に防ぐのも我々獣医師のつとめだと考えています。

社団法人横浜市獣医師会
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(神奈川県畜産センター内)
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会長 松倉次郎