About Veterinary medical Association

意見広告

深い愛情・強い責任

分類

新聞広告

掲載媒体

朝日新聞

掲載日

平成17年3月20日

 近年、いわゆるペットとして、あるいは家庭動物として、さまざまな動物を飼う方々が増えてきました。
 しかし、私たち動物にたずさわるものからみますと、飼主の身勝手さについて考えさせられることが少なくありません。
 横浜市畜犬センターに収容された犬の頭数を見ますと、平成九年度の一,一八二頭から平成十五年度の六八四頭へと半減しているのは、きわめて喜ばしいことだといえます。
 しかし、このなかで飼主不明として収容された犬(五百三頭)の約半数は、飼主からの問い合わせは、まったくありません。
 第三者へ譲渡される犬もいますが、残りは処分される結果になっています。
 また、動物が高齢になったとか病気になった、あるいは問題行動を起こすようになったという理由から福祉保健センターへ引取りを依頼される犬や猫もいます。
 一方、野生生物(アライグマ、カミツキガメなど)が逃げ出したり遺棄されて増殖し、その結果生態系に影響を及ぼしたり、人の生活に被害をもたらすなどの社会問題も多く認められるようになってきました。
 これは野生生物が安易に入手でき、その生態や整理を十分理解することなく飼育されていることが原因ではないかと思われます。
 いずれにしても、動物を飼うのであれば、その動物の生涯にわたって、他人に迷惑をかけないよう配慮し管理するとともに、愛情と責任を持って飼育するという強い自負が必要ではないかと私たち獣医師は考えます。

社団法人横浜市獣医師会
横浜市磯子区西町14-3
(神奈川県畜産センター内)
TEL:045-751-5032
会長 中川 秀樹