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犬や猫が地域社会に受け入れられるために

分類

新聞広告

掲載媒体

朝日新聞

掲載日

平成23年3月13日

 犬や猫は昔から人間社会の中にいる動物です。人間社会、言いかえれば地域社会がその存在を受け入れないとなると、犬や猫はもちろんのこと飼い主もつらい立場に立つことになります。犬や猫を飼って一緒に楽しい暮らしをするためには、犬や猫が受け入れられる地域社会が必要です。逆に言えば、飼い主は地域社会が受け入れてくれる犬や猫を育てなければなりません。あなたが犬や猫と一緒に楽しく暮らしたいと望むとき、あなたの隣に住む人はなにを望んで暮らしているのでしょうか。やはり、あなたと同じように楽しく暮らしたいと望んでいます。犬や猫は飼わないけれど、あるいは、飼いたくないけれど、楽しく暮らしたいと思っています。その人たちの大半は、自分の暮らしが脅かされさえしなければ、隣の家に犬や猫がいようがいまいがどちらでもいいのです。そのことを認めてはじめて「犬と猫と楽しく暮らす生活」の出発点に立てるのです。実際にはどうすればよいでしょうか。
 犬と散歩に出た時、排泄した糞便を片づけ持ち帰った方がよいことは誰にでも分ります。散歩を人とすれ違うときはどうでしょうか。リードを引いて犬を自分の方に引き寄せていますか。そういう心遣いをされているでしょうか。
 犬嫌いでなくても、知らない犬が自分の方に近づいてくることはいやなものです。飼い主が犬の歩き方を制御できていない姿はとてもはらはらします。赤ん坊をベビーバギーに乗せているお母さんであればなおさらです。苦情を言うほどではないけれど深いな事柄が積み重なると、人の犬を見る視線は冷たくなります。
 しかし、そういう迷惑を感じなければ、犬や猫はいてもよい存在と地域社会の人々は思うようになるでしょう。そういう積み重ねが地域社会に犬猫が受け入れられる第一歩だと考えます。

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会長 越久田 健