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犬の登録と狂犬病予防接種

分類

新聞広告

掲載媒体

読売新聞

掲載日

平成27年3月8日

 犬を家族として迎え入れた時から、毎日がどれほど楽しいものになるかワクワクすることでしょう。愛くるしいまなざしで、彼らはたくさんの表情で、あなたを見つめることでしょう。「ご飯頂戴!」「お散歩に連れてって!」「遊んで!」。みなさまの愛犬には一日でも長く、健康で元気に過ごしてほしいと私たち獣医師も常に願っています。
 でも、何か大切なことをお忘れではありませんか?
 私たち獣医師が犬の飼い主さんには絶対に忘れないでいただきたい知識があります。
 それは犬の登録と狂犬病予防接種です。
 狂犬病とは、ウイルスが原因で人間や犬も含む全ての哺乳類に感染し、発症すると致死率はほぼ100%の不治の病です。
 ご存じですか?世界では毎年約5万人の命が狂犬病によって奪われています。
 現在、日本や一部を除く全世界の国と地域で広く狂犬病は発生しているのです。そして清浄地域であったお隣りの台湾でも一昨年発生が報告されました。狂犬病は私たちのすぐそこにある危機なのです。
 約一万年前に狩りのお供として人間と犬が一緒に生活するようになってから、今日では伴侶動物としてより私たちと愛犬の距離は縮まり、家族同然の関係となりました。それゆえに、狂犬病は人間と愛犬にとって脅威なのです。
 日本では幸いなことに海外で狂犬病の犬に咬まれた旅行者が帰国後に発症した事例を除き、50年以上も狂犬病の発生はありません。これは、毎年きちんと予防接種している飼い主さんの貢献もありますが、まだまだ全国的には安心安全といえる接種率ではありません。
 横浜市獣医師会所属の動物病院では1年を通じて予防接種が受けられます。そして毎年4月には集合注射を横浜市と協力して実施し、予防接種の機会を増やすように努力をしています。
 私たち獣医師は愛犬と人の健康と命を守るために、犬の登録と狂犬病予防接種の重要性を強く訴えます。そして、日本だけではなく世界の人々が狂犬病の脅威から守られるよう、犬への予防接種を通じて社会に貢献したいと思います。

公益社団法人 横浜市獣医師会
会長 井上亮一
横浜市磯子区西町14-3
tel 045-751-5032